仮想通貨に投資するにあたって、絶対に知っておきたいMMT(現代貨幣理論)。MMT理論含む経済理論を抑えておけば貯金ではなく投資する事が理にかなっていると感じられるようになるはずです。
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MMTとは何か?
現代の紙幣はお金と結びついておらず、政府にお金をいくらでも発行する事の出来る力がある。
デフレの時は政府が積極的に紙幣を発行し、政府主導の内需拡大政策によってお金を市場に流通させ、デフレの時には税制などによってお金を市場から回収する。適切に政府が紙幣の流通量をコントロールする事によって健全な経済になるとする考えの事です。
MMTのメリットは?
不景気の際に政府が貨幣を擦り続ける事で市場に貨幣が流通し、不景気を脱出できるというところです。
過去のFRB議長には「デフレ克服のためにはヘリコプターからお札をばらまけばよい」といっている人もいます(こちら)。面白いですね。
デフレとは皆がお金を使わないため経済が回らなくなっている状況です。お金を市場に流通させることが出来れば、皆がお金を使うようになるので解決するという事です。
MMTのデメリットは何か?
当然政府が無限に紙幣を発行可能だとすると、紙幣の価値はどんどん下がります。例えばジンバブエでは政府が無限に紙幣を発行し続けた結果、ハイパーインフレ(紙幣の価値がほとんどなくなる)という事象が発生しジンバブエドルは破綻しました。
紙幣の過剰発行の極端な例ではあるが、しばしば引き合いに出されるものはジンバブエである。ムガベ大統領が00年に紙幣発行機を一斉稼働させた際、ジンバブエは最終的にハイパーインフレに悩まされ、その後10年もせずジンバブエドルの崩壊という結果となった。
貨幣の価値が落ちることによるハイパーインフレというリスクがあります。
とはいえ、ハイパーインフレまでインフレを増加させるなんてことは難しいのでデメリットになりません。また、インフレにするのは基本的にはインフレ=景気が良いという事なので、これは良い事です。政府も年率2%のインフレを目指しています
米国は粛々とマネーサプライを増やしている
MMTは新しい理論というよりは、現実を説明する理論といっていいです。アメリカや日本などはギリシャなどと違って自国で通貨を発行することができるので、財政破綻する可能性はありません。デフレや経済危機の時はどんどん自国の通貨を発行して救済すればいいのです。実際、米国は過去に無いペースでお金を刷りまくっています。こちらの記事(JETRO 日経)を見て頂くと分かりますが、失業者への手当てや企業への支援金としてばらまいていることが分かります。8月現在まだ
M0,M1,M2とは何か?
https://allabout.co.jp/gm/gc/293072/
こちら。
どうやって政府からお金を流通させているのか?
お金は発行すれば市場に流通するわけじゃないですよね。当然ですが。そのお金を借りる人がいて初めて市場に流通するのです。
日本がお金を発行して、金利をマイナスまで下げたにもかかわらずお金が流通していないのはここに理由があります。誰もお金を借りようとしないのです
アメリカはどうしているのか?
ハイパーインフレになるのか?
なりません。いくつか調べてみましたが、真っ当な事を話している人は皆無でした。残念ながら政治的な人が多いため、ポジションの関係で信頼のおける発言はありませんでしたが、少なくとも納得できる論はありませんでした。
戦後ハイパーインフレになったではないかと主張する人もいました。(戦後のハイパーインフレ)。しかしこのインフレがなぜ起きたかというと、政府は復興のために多額のお金を刷ってでも民間企業に仕事をしてもらう必要があったためです。当然戦後そんな莫大な金を持って企業に建物を建てろ!とか言える資産家がいるわけがないので、政府主導で動かざるを得なかったわけです。それも短期的に一気にする必要があってコントロールできなかったのでハイパーインフレになりました。
現代はそんなことはありせんよね。ただ不景気だからみんなの消費意欲を高めるためにちょっと政府が投資する形で市場にお金を流通させるだけでいいのです。ハイパーインフレなんて起こすことは出来ません。
名目GDP比で見ているがその理由が分からない
財務省は、対GDP比でみると債務残高が多くなっている(こちら)と叫んでいます。しかし、これは債務残高が増えているのではなく、GDPが全然伸びないから債務残高が増えているように見えるのです(アメリカと日本のGDP)。行ってしまえば無能な歳出ばかりをしているから、国の経済成長の指標であるGDPが伸びていないことを示しているにすぎません。
インフレは善か悪か
米国はずっとインフレ率が2%程度を推移しています。
これが何を意味するのかというと、米国の物価も賃金も上がっているという事ですね。米国に住んでいると約2年間で教育費も医療費も2倍に跳ね上がっているそうです。一方で賃金はそこまで大幅に増えず。米国で投資が一般的なのも頷ける話です。さらに、貧富の差が拡大する要因もこの辺りにありそうですね。お金を持っている人はインフレの波に資金を載せられますが、お金を持っていない人はそんな余裕はない。結果としてどんどん貧富の差が広がっていく。これはインフレの悪の側面です。
ひるがえって日本は、物価も賃金も変わりません。貧富の差もまた広がりません。一見問題ないように見えますが、他の国と比べるとどんどん貧乏になっているのです。他の国は賃金が上がってるのに日本は賃金が上がらず物価も上がらずですからね。それは中国の方も爆買いに日本に来ます。これはデフレの悪の側面です。
結局のところ、日本は他の国に合わせてインフレさせていかないとこのままでは資本主義で生き残れないという事になりそうです
なぜ、他国がインフレしているのに円の価値が上がらないのか?
ここに疑問を持ちました。日本は質のいいサービスを受けられる国のはずです。もっと通貨の価値が上がってもいいはずなのですが、そうは出来ていないようですね。変動相場制も完全には機能しないのでしょうか。
いずれにせよ、世界で見たら円の価値は落ちていく一方です。他国がインフレしていくのに日本はインフレしないのですから。
さっさと円は売って投資した方が良いです。
PB赤字だと財政破綻するのか?
いまの政府は消費増税という事を行って歳入を増やし、PB(政府の歳入と支出のバランス)を黒字化しようとしています。なぜか?
財政破綻するからだといいます。なぜ財政破綻するのか?については最もらしい説明を見つけることは出来ず、ただ直感に頼る説明が多くしかも古い情報が多かったです。なぜか?財政破綻などしないからです。例えばこちらの説明をご覧ください。
赤字が続くと国債が売れなくなるので財政破綻する。という論を展開していますが、そもそも政府は国債を実際にお金として売っているわけではありません(こちら)。信用創造という形で本当のお金はないけど帳簿上お金を増やしているだけです。
では実際に企業に貸し出すときのお金はどこから来ているのか?
政府は紙幣を発行することが出来るんですね。国債という形でつくるものの、実際のお金は発行できるのでなにも問題ありません。だからインフレにすることが出来るんですね。(詳しくはこちら)
MMTを用いて今の経済を俯瞰する
MMT理論から経済をみると、ゆるやかにインフレを起こすためには紙幣を発行して市場に流通させることがよい。そのために政府は積極的に財政支出を行って、市場に紙幣を流通させる必要があるという事が分かります
この視点から今の経済を見ると、世界的に不景気なので各政府は紙幣を大量に発行して、失業者に配っているので今後インフレが起こり、貨幣価値が下がることが予想されます
となると、貯金していると価値が目減りしていくという事です。
仮にインフレ率2%なら、毎年約2%ずつ資産が目減りしていくという事です
どうすればいいか?やはりお金を投資しておくのは必須でしょう。
おすすめの投資をまとめているのでこちらもご覧ください。