影響がある銀行や企業は？
ただし、シリコンバレーバンクがアメリカ合衆国の中小企業向けの融資に特化しているため、その影響は主に同様に中小企業に融資を行っている銀行に及ぶ可能性が高いとされています。
財務コベナンツ（Financial Covenants）とは、借入契約で債務者が遵守しなければならない財務上の条件や制限のことを指します。主に、債務者の収益性、流動性、財務状況などの指標に関する制限が設けられます。例えば、収益性に関する財務コベナントには、債務者のEBITDA（税引前利益＋利息＋償却費）が一定の水準を下回らないこと、流動性に関する財務コベナントには、現金や流動資産の水準が一定の水準を下回らないことなどが挙げられます。財務コベナンツは、債務者が借入金を返済するための能力を維持し、債権者のリスクを最小限に抑えるために設けられます。
そうですね、シリコンバレーバンクはスタートアップ企業にとっては貴重なパートナーであり、同時に資金調達の重要なチャネルでもあります。そのため、同行に預金が集中しているスタートアップが多いというのは事実です。もし同行が破綻した場合、預金が失われるだけでなく、多くのスタートアップにとっては資金調達のチャネルが失われてしまう可能性があります。さらに、シリコンバレーバンクは多くの金融機関と取引をしているため、影響はさらに拡大する可能性があります。
“評価損がCET1資本超”ということは、銀行が保有している資産の評価額が下落しているため、その減少分が銀行の資本に影響を与えていることを意味しています。CET1資本は、銀行が自己資本として保持する最も信頼性の高い資本の1つであり、この資本が低下すると、銀行の健全性が脅かされる可能性があります。また、債務超過も問題です。銀行が負債を資産よりも多く抱えると、財務的に不安定になります。これらの要因が複合的に作用すると、銀行が破綻する可能性があります。
しかも満期保有してるらしい。ヤバイよ、満期保有だよ。 だって普通はこの局面で満期保有とかしないじゃん。だって量的緩和終わって金利上昇してるのにロスカット出来なかったら困るじゃん。評価損拡大を見てるだけとか泣くっしょ。 だから普通の銀行はこの局面で満期保有しない。話のわかるヤツだ。
この文脈では、満期保有とは、投資家や金融機関が債券などの有価証券を保有し、満期になるまで売却しないことを指します。通常、満期保有は、債券の利回りが保証されている場合に利用されます。しかし、この文脈では、量的緩和が終了し、金利が上昇しているにもかかわらず、銀行がまだ債券を保有していることから、その債券が評価損失を拡大する可能性があるということを示唆しています。そのため、この局面で債券を満期まで保有することはリスクが高いということになります。
SVBがマチュリティー10年超のMBSを満期保有しまくっているということは、このMBSが期限切れになるまで長期間にわたって手元に残るということです。一般的に、金利が上昇すると、債券価格が下落することがあります。そのため、金利上昇が予想される場合には、普通は債券を短期間に換金できるように保有することが推奨されます。しかし、SVBはMBSを長期間にわたって保有し続けているため、金利上昇によって評価損を被るリスクがあります。そのため、SVBの満期保有戦略は、市場環境が変化する可能性がある中でリスクを取ることを意味しています。
「マチュリティ」とは、投資や債務の期限を意味する用語です。投資家や債権者が投資や債務を引き受けた際に、その投資や債務がいつ返済されるかを示す期限のことを指します。例えば、国債などの債券では、発行時にマチュリティ（償還）日が設定され、その日までに元本と利息が返済されます。
「マチュリティー10年超」とは、10年以上の期間での債務の期限を指します。具体的には、10年や20年など、10年以上の期間で返済期限が設定された債務のことを指します。
MBSとは、Mortgage-Backed Securities（抵当担保証券）の略称で、住宅ローンを担保として発行される証券化商品のことを指します。具体的には、住宅ローンによる返済を受け取る権利を複数の投資家に分割し、それぞれが証券化商品を購入することで、複数の投資家に分散してリスクを分散させることができる商品です。
“調達が短い”とは、銀行が預金やその他の資金を短期間で回収可能な形で調達していることを意味します。具体的には、要求払い預金と呼ばれる預金や、短期債券などが挙げられます。このような短期的な資金調達が多い場合、預金が一度引き出されると銀行が急に資金不足に陥るリスクが高くなります。また、預金者が不安になった場合、預金を引き出す取り付け騒ぎが起こる可能性もあります。
